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March 2016 | Exhibition 3/18 → 20 | at mimiyama mishin

' gradati-on ' The sky for 100 days, and sample of the "gradation" | prototype edition

' 100 のそら、あるいはグラデーションの見本帖 (プロトタイプ版)

 

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gradati-on - The sky for 100 days, and sample of the "gradation" | prototype edition

100 のそら、あるいはグラデーションの見本帖(プロトタイプ版)

ひとはそらのいろの移り変わりを折々意識しているわけではありません。またいつかその時その場所でみた、いろの移ろいをひとはふたたび思いだすことはできないのです。参照点をつくろうとおもいました。いろの「見立て」です。それは色をつうじた、かつてみたいろの記憶へのトリガーです。ほかのだれかがかつてみた「そらいろの見立て」をとおして、じぶんがかつてみた「そらいろ」の甘味をすこしだけかんじることができたら。そのための「見立てとしての見本帖」です。

大気層に散在する光の波長よりも小さい微粒子は、青い波長をレイリー散乱(Rayleigh-Streuung)によってあらゆる方向に拡散させ全天を青で満たす。逆に視線方向の空気層を通過する距離が長くなればレイリー散乱される光子の量は増え波長の長い赤い光に傾倒する。散在粒子が大きくなればミー散乱(Mie-Streuung)による回折散乱によって白い光に満たされる。
海の青と同様に空の青、それは虚像である。 
その虚像の色をさらに虚像として真似た『色「見本」』をつくる。その「見本」こそは手元にあるひとつの実像(見立て=再現)であり、それらは「ある特定の時間と環境において観測された光」の虚像(世界)と反転的につながっているともみえるし、同様の意味ですなわち無関係ともいえる。
*見立て : 「対象を別の物になぞらえ、 実在しないものをあるように思い描く」こと。

「空の見立てであるグラデーション」を見る行為も「空」を見る行為と同様「その時、その場」(限り)の色の体験であり、記憶された空と見立てたグラデーションを「再現されたもの」としてにわかに関連づけることはできない。「空の見立て」を通じた他者との色の共有性は、それら見立てられたグラデーションを参照点として個々の記憶とは無関係に関連づけられる。

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